更年期障害
■更年期障害とは・・・
日本女性の平均閉経年齢は、50.5歳です。閉経とともに卵巣の機能は停止するため、卵巣から分泌されている卵胞ホルモン(エストロゲン)の欠乏症状が出現しやすくなります。
更年期とは閉経前後の約5年間すなわち、45~50歳の時期をさし、その間に生ずる不定愁訴を更年期症状、その症状が日常生活に支障をきたす程度であれば更年期障害といいます。
■症状および病状
更年期障害は、のぼせ、肩こり、頭痛、発汗、めまい、腰痛、不眠、など症状としては把握しづらいものです。
原因を大きく分けて、「エストロゲンの分泌の減少、停止」「環境因子」「気質的な要因」の3つに分けられます。
50歳前後はエストロゲンの欠乏とともに、子供の教育や夫の定年、親の介護など、さまざまな環境因子が重なるじきです。
また、もともと気質的にさまざまな症状を訴えやすい素因を有している場合もあります。
■口腔内症状
更年期の女性は、口腔内症状を訴えることも多く、口が乾くドライマウスや、顎関節症など更年期と関係が深いといえます。
40~60歳前後の女性で不定愁訴の多い患者さんが歯科外来を受診する機会は多いでしょう。
症状として、「ドライマウス」「咽頭周辺の違和感」「味覚障害」「舌の痛み」「口内炎ができやすい」「噛み合わせが悪い」などがあります。
いずれも更年期女性によくみられる症状です。50歳前後の人で、このような症状とともに、「疲れやすい」「眠りが浅い」「肩がこる」「ほてりがある」「胃がもたれる」「動悸がする」「発汗する」「湿疹がでやすい」「腰痛」「関節痛」などの症状も同時に現れるようであれば、更年期をうたがってよいでしょう。
北山歯科クリニック 濱田 恵美